エゴグラム 多いタイプはどの型?

エゴグラム例TA心理学

エゴグラム診断を行ったことがある人は、いろいろなタイプがあることをご存知だと思います。

場合によっては、診断のたびにタイプが変わっている人もいるかもしれません。

診断結果が変わるのは、診断した時どんな気持ちだったのか、どんな場面を想定していたかで変わってきます。

なので、結果が変わるのは自然なことです。

株式会社メンティグループが運営する「ストレスケア・コム」に報告された170万人を対象にした調査結果によると、
エゴグラム性格診断結果のうち、もっとも多いタイプはM型でした。これは、男女ともにトップだったようです。
「交流分析専門サイト」で約64万人の方が行っているエゴグラム無料診断の結果によるとN型が多くなっていますね。
このサイトの結果では「平坦高」型が最も多い結果になっていますが、これは正しく検査をせずに全部「はい」を選択するとみられる結果なので、多い診断結果として評価はしない方が良いですね。
蛇足ですが、質問にすべて「はい」「いいえ」「どちらでもない」を選ぶと「平坦型」になります。

多いタイプとしては、M型もしくはN型が多いという結果になりますね。

M型

エゴグラム M型

エゴグラム N型

エゴグラム N型



エゴグラムとは

エゴグラムは人の心を5つの自我状態に分類し、それぞれの自我状態の高低によってその人の状態(性格)を判断するものです。

5つの自我状態は、次の通りです。

CP=critical parent(批判的な親) 父親的
NP=nurturl parent (養育的な親) 母親的
A =adult     (成人)  理性的
FC=free child   (自由な子供) 自由奔放
AC=adapted child (順応した子供)従順

自我状態機能モデル

CP(批判的な親) 父親的
良い方に活かされると、リーダーシップのある人。
悪い方が強調されると、支配的、批判的で頑固、偏見を持った人。

NP(養育的な親) 母親的
良い面が発揮される、母性的な母性愛、周囲に安心感ややさしさを提供し、やる気のもとを与えてくれます。
悪い方が強く出ると、過保護、過干渉となり相手を束縛してしまいます。

A (成人・大人) 理性的
情報を分析し状況把握する力があり、冷静に判断力を持っています。
その力が強調されると、情に薄い、冷徹なイメージになることもあります。

FC=free child   (自由な子供) 自由奔放
感情表現が豊かで、創造力もたくましい、自由奔放で生きる力があふれています。
その側面が強く出ると、自分勝手、周りを見ないという捉え方をされたりします。

AC=adapted child (順応した子供)従順
良い意味で、従順で社会適応することができます。
その面が強く出過ぎると、周囲に合わせすぎ、自分自身を大切にしない側面があります。
良くも悪くも人の目を気にするタイプです。



日本では、エゴグラムは50問以上の質問に答える形で、5つの自我状態をグラフで表します。
グラフの高さが5つの自我状態(CP,NP,A,FC,AC)のエネルギーの高さを表しています。

エゴグラムを考案したデュセイによれば、エゴグラムとは、

それぞれのパーソナリティの各部分同士の関係と、外部に放出している心的エネルギーを棒グラフに示したもの」

と言っています。

言い方を変えると、
グラフの最も高いところと低いところが、その人の代表的な長所と短所になっていると考えられます。

ただ単純に、高いから長所、低いから短所、とはなりません。

グラフの高いところは、性格的に強く出る(表現される)ところなので、良い面が出れば長所となりますし、強調され過ぎると短所ともなります。

また、エゴグラムは「今ここ」の状態を判断するものです。
1回の検査で、その人のすべてを判断するものではありません。

人は常にいろいろな状況に遭遇しています。

・家庭での私
・職場での私
・近所での私
・ママ友の中での私
・旅行中の私

あるいは、

・小学校時代の私
・社会人になったばかりの私
・恋愛しているときの私
・結婚した頃の私
・結婚して10年経過した私

など、その時を状況を思い出して、その時の状況をみることができます。

エゴグラムはどの型が良いとかを判断するためのものではありません。

その人その人の個性を表すものです。

エゴグラムは状況によって変化します。

ただ、どんな状況でも一定の共通した傾向がみられると、それがその人固有のパターンとみることもできます。



M型の傾向

M型

エゴグラム M型

人への思いやりがあり、好奇心が旺盛で明るく楽しい人です。

M型は、NP と FC の二つが高く、それ以外の CP 、A 、AC がそれよりも低い M字型のグラフになっています。
このパターンは、明るく朗らかな若い女性に多くみられると言われています。

他人に対する思いやりがあり、楽しい雰囲気を持っているので、精神的には幸せな雰囲気を持っています。

男性の場合でも、会社の宴会係など、世話好きで明るく楽しい人が多いでしょう。

ただ、 A が低いことにより、物事を冷静に、客観的に判断できない可能性があるので注意が必要です。

また、人にやさしい反面、人に甘くなりがちで、自分にも甘くなって、ワガママになりがちな要素を持っています。

このタイプの人は、おおむね人との交流が上手で人気があります。
グループのなかではムードメーカー的な存在であるかもしれません。

詳しくはこちらもご覧ください。

エゴグラム 『M型』の特徴は?(cacac、bacac、cabac、cacab、cacbc、cbcac)

 



N型の傾向

エゴグラム N型

エゴグラム N型

周りの人に対して温かみを持って接しますが、自分の言いたいことが言えたい人です。

N型は、NP を頂点とし AC も高く、FC を底とするグラフになっています。

NP が高いので、人に優しく思いやりがあり、周りの人に気を使います。
AC が高いことは、素直で協調性があるので、人との交流は上手な人といえます。
FC が低いのは、遊び心が少なく、気分転換が苦手で、言いたいことが言えず、心のうちにためやすいので嫌な感情を引きずり、落ち込みやすい傾向があります。

このタイプは、人に優しく、自分を犠牲にすることも良しとしている献身的な人です。
その一方、自己否定的で他人に依存しがちで、人生を楽しむことがあまり得意ではありません。
人に頼りがちな面があるので、人に利用されたり、だまされたりしやすいタイプででもあります。

日本の昭和以前の時代の女性像があてはまります。
女性は家に尽くし、家族のために自分のことは辛抱・我慢するという、日本人特有の女性像ですね。
平成、令和の時代を経ても、未だにこのように考える方はいますね。
社会的風潮を変えるのは時間がかかりますね。

このタイプの男性は、仕事優先、会社に忠誠を尽くします。
自分を犠牲にしてでも仕事をする人です。
気分転換が苦手な人は角のストレスにさらされ、ストレス病を発症しやすい人と言えます。

素直で協調性があるので、対人関係のトラブルは少ないですが、自分をないがしろにしがちです。
自分らしく生きるために、自分j審を大切にし楽しむことも大切です。

詳しくはこちらもご覧ください。

エゴグラム 『N型』の特徴は?(cabca、babca、babcb)

 



日本人に多いタイプ

二つのタイプを見ると、
NP が高い点が共通しており、人への思いやりがあり、献身的といえます。

良い方向で発揮されれば、周囲の人とのバランスを取って良い人間関係を築くことができますが、過度に強調すると、過保護となったりおせっかいと捉えられてしまうかもしれません。

災害時に日本人は順番を守って規律正しく行動します。
そこには、この人を思いやる気持ちを持っている人が多いことが影響しているともいえると思います。

人間関係を良好に保つためにも、適度な NP の高さは必要ですね。



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