コロナウィルスの感染防止対策が始まって、
早4カ月が過ぎようとしています。
緊急事態宣言が解除され、一時的に落ち着いたように思われましたが、
ここにきて、感染者数が増加し、第2波が懸念されます。
緊急事態宣言が発動されたときには、
ステイホームが新しい生活習慣となり、
私たちは同居している家族以外と接触す機会が限りなく
制限されることになりました。
スウェーデンの疫学者アンデシュ・テグネル氏は
「ロックダウンは一時的には流行を抑制するが、
回避できない代償もある。」
と言っています。
具体的には、家庭内暴力や孤独、大量の失業などです。
ロックダウンは、身体的な健康を維持するために
有効な対策となるかもしれません。
しかし、精神的な健康を大きく害する危険性があります。
家庭内暴力や孤独の増加がその影響として表れてきています。
日本でも、テレビのワイドショーなどの話題に、
一緒に生活する時間が延びることによるストレスから、
家庭内暴力やDV、ひいては”コロナ離婚”という
言葉さえ生まれ、特集されたりしています。
では、なぜ家族とまたはパートナーと一緒に生活する時間が
長くなると、幸せな時間を過ごするのではなく、
イライラしたり、怒ったりするような
マイナスの時間が発生することになってしまうのか?
もう、いちいちイライラする!
少しは、家のことを手伝って!
いつまでもゴロゴロしてないで、少しは手伝って!
仕事をしているのに、いちいち家の話をしないでくれ!
etc…
本当は喧嘩なんてしたくないのに、
気がつくと喧嘩をしている。
喧嘩の後は、決まっていやな気持ちになっている。
そうするとまたイライラが募ってくる悪循環。
これらの問題をTA心理学から紐解き、
解決策を考えてみましょう。
まだまだ続くと思われるウイズコロナの日常を
パートナーと一緒に
ハッピーな気持ちで過ごしましょう!
TA心理学の創始者エリック・バーン博士は、
「社会的接触」が少なくなると
精神的なバランスをくずし、
健康を維持できなり、
最悪、命を落とす危険性があると言っています。
ひとりぼっちで長時間過ごしたり、
誰にも相手にされない(無視される)ことは
最悪のケースを招く可能性が増します。
現在のように、コロナによって、
長期間、社会との関わりや人同士の接触が制限されると、
私達は精神的に不安定となり、精神面の不調が表れます。
私達は、本能的に、
人同士の「関わり」や「接触」を手に入れようとします。
なぜならば、社会との「関わり」や「接触」(刺激)がないと、
健康状態を害し、最悪死んでしまうからです。
バーン博士は、
「社会的接触」を3つの「飢え」という視点で説明しています。
・刺激の飢え・・・もっとも強力な刺激は身体的接触
・承認の飢え・・・自分の存在を確認したい。認めてもらいたい!
・構造の飢え・・・今日はどうやって過ごそう。なんとなく時間がすぎるのは嫌!
私達は日常たびたび経験する
家庭内で起きている、口喧嘩や言い争いなど、
嫌な気分になってしまうやりとりは、
「社会的接触」を満たすために考え出した
飢えを満たすための、生きるために必要とされる
手段の一つなのです。
カップル間や親子の間で、
いやな気持ちになるやりとりをしていると気づいたら、
先ほどの「飢え」を癒そうとしているかもしれません。
今、何を癒そうとしているでしょう?
ひとりぼっちになること、孤独は嫌だ!
顔を見たい、声を聴きたい、触れ合いたい、
そんな身体的な刺激が欲しい!
マンネリはいやだ! 退屈だな。
これは「刺激の飢え」状態と考えられます・
ありがとう。
とても助かったよ。
パートナーや親に感謝されたい!
よくできたね。
素晴らしいね。
パートナーや親にほめてもらいたい!
これは「承認の飢え」状態と考えられます。
コロナはいつまで続くのだろう。
未来が見えないのは不安だ!
どうやって時間を過ごそう。きめられた予定やプランが欲しい!
これは「構造の飢え」状態と考えられます。
このように、自分や大切な家族、パートナーの状態を
ちょっと、観察してみてください。
今の状況は、まさに飢餓状態にあるといえます。
私たちは飢餓状態にあることを
パートナーに気づいてもらうために
ちょっと目立つ行動をしようとします。
この行動には、良いこともあれば、
相手にとって受け入れられない行動もあります。
できるならば、みんなが笑顔になれる行動をしたいものです。
たとえば、料理を一緒に作ってみたり、
朝、一緒に散歩したり、
お互いが笑顔になれることを考えてみてください。
みんなで楽しむ!ことが大切です。
TAでは、お互いのやり取りを「ストローク」を交換する、と言います。
相手を元気づける言葉がけをプラスのストローク交換といいます。
逆に、挨拶をしても無視したり、ちょっと嫌味を込めて話したりすることを
マイナスのストローク交換と言います。
今、必要なのは、
「誰かと喋ること」
家族以外の人と喋ることが
自分自身への最高のストロークとなります。
しゃべる内容は何でも構いません。
嬉しかったこと、楽しかったこと、
悲しかったこと、腹が立ったこと、
パートナーに対する愚痴でも構いません。
誰かとしゃべることで、すっきりした感じが得られます。
しゃべることは、生きることに必要な
「刺激の飢え」の解消につながります。
注意しなければならないのは、
しゃべる相手が、きちんと話を聴いてくれる人でなくてはなりません。
話が合わない人とのおしゃべりは、
ストレスを増すだけです。
話す相手は、慎重に選びましょう。
テレビやインターネットでは、
直接会わなくても、会話や行動を楽しめる
いろいろな方法が紹介されています。
キーワードは
「誰かと喋ろう!」
「一緒に楽しもう!」
です。
まだまだ、先が見えない状況が続きます。
少しでも不安を解消し、
パートナーと有意義な時間を過ごしましょう。
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