TA心理学の学習の事始め

私が学んでいるTA心理学ですが、ちょっと勉強してみたいなと思ったとき、どのように進めればよいでしょう。

私のTA心理学との最初の出会いは30年近く前になります。といっても、出会っていたことに気がついたのは、実は半年ほど前です。
私の参加しているTA心理学の学習の場で、ある方がエゴグラムについて課題発表をされました。その時に紹介していたのが次の本です。

『自分がわかる心理テスト―知らない自分が見えてくる』
芦原 睦(著) / 桂戴 作(監修)
ブルーバックス

この本をみたときに、とても懐かしい感じになり、記憶をたどっていくと会社の採用試験で利用していたことを思い出しました。
当時は性格判断(のようなもの)などあまり信じていませんでしたが、会社のメンバーでこの本のテストを行ったところ、ものの見事にその人それぞれの特性を表した結果が表れ、とても驚きました。これほど当たる性格判断もあるもんだなぁと、性格判断は占いと同じレベルの感覚でしたので、その正確性?にはかなり衝撃を受けたものです。ただ、当時は理論的な裏付けはすっ飛ばしており、あくまでも性格判断(心理テスト)として、ツールとして利用していただけでした。採用後は、その人それぞれの特性・個性を知ることで、だれとだれの組み合わせはプロジェクトを進めるのに良いチームになるのか参考にしました。
その後、採用市場の変化もありテスト自体を行わくなってしまったので、エゴグラムの存在は記憶の片隅にしまってあるものとなりました。
私は3年ほど前からTA心理学を勉強し始めましたが、エゴグラムを学んでも新たな理論のように感じ、過去経験したことあるものとはまったく気がつきませんでした。
それが、本を見た瞬間に記憶が呼び起こされ、自分がTA心理学に興味を持ったのは遠い昔だったことに驚き、また今TA心理学を学ぶことになったのは偶然ではなく必然だったのかなと思っています。私がTA心理学にはまっているわけは別の機会にお話ししたいと思います。

さて、話しを戻します。

◆エゴグラム

私が最初に出会っていたエゴグラム。これは5つの自我状態(NP,CP,A,AC,NC)が放出する心理的エネルギーの量を棒グラフで表したものです。
ネット上にもエゴグラムを判定するサイトはいくつかあります。

「エゴグラムによる性格判断」 TESCO CO.,LTD
「エゴグラムで性格診断」 松本敦 (臨床心理士)
「エゴグラム性格診断」 Direct Communication co.,Ltd

お時間があるときに試してみると良いかもしれません。
エゴグラムは、TA心理学の基礎となる「自我状態機能モデル」をもとに作られた理論で、1973年J.M.Duseyによって開発されました。エゴグラムを使って性格診断を行うと、自分のことがわかるのでとてもワクワクします。ただ、自分が隠したいと思っているところも見えてくるので、ちょっと嫌な気持ちになったり、否定したくなったり、恥ずかしかったりするかもしれません。でも、その感情にもっと向き合いたいと思うと、TA心理学の事始めとなります。

余談ですが、上記で紹介したようなエゴグラムによる性格診断は、質問紙に回答する形で点数をつけ、それぞれの項目の得点の構成から、その人の性格特性と対人関係の特徴を捉えようとするものです。これは日本独自に発展してきた検査方法で、本来は自分のその時の気持ちで、自我状態のエネルギーの高低を相対的に棒グラフで表したものになります。日本らしい検査方法と言えるかもしれません。

エゴグラムで明らかになった自分の結果を見たときに、「あなたの性格は○○です。このような特徴があり、長所は・・・。短所は・・・。□□に気をつけましょう。」と解説があります。このような解説をよんで「なるほど。わたしは・・・」と納得してしまうと、一時的な、一般的な評価しかわかりません。概要としては大変有効だと思いますが、それぞれのグラフの棒が何を表しているのかを知れば、もうちょっと自分で自分がわかるようになってきます。先ほど言った「違和感」の感情は、自分を見つめなおすきっかけになります。それぞれの棒グラフは自我状態機能モデルを表しているので、このモデルのひとつひとつを理解していくと、いろいろな場面で、自分に向き合うことができるようになります。

部下に指示を出すときにも
・あ、今私は強く怒り過ぎた。言い過ぎたなぁ
・冷静に指示ができている!
・ちょっとふざけすぎ過ぎたかなぁ。。。

相手との関係にモヤモヤを感じたときには、そのモヤモヤの原因を自我状態で考えてみます。そうすると、相手との関係を踏まえて自分を見つめなおし、次の機会に活かすことができます。
困ったときやモヤモヤした時にエゴグラムを利用することは、TA心理学を始める第一歩を踏み出せます。

◆TA101

第一歩を踏み出すと、もう少し「知りたい!」欲求も出てきます。とくに自分にとって最初の理論が腹落ちしたり、目から鱗であったりするとがぜん興味が湧いてきます。
私の場合は、細かいことを深く進める前に全体を知りたい欲求が強いので、入門講座があるとそちらで全体を掴みたいと考えます。TA心理学を学ぶ場合、初級入門コースとして「TA101」があります。

TA101は、国際TA協会(ITAA)の公認有資格者だけが教えることができる国際団体ITAA公式のTA入門講座になります。TA理論や概念にについて正確な情報を提供する講座になっています。
「101」って聞きなれないですよね。「101」は「ワン・オー・ワン」もしくは「イチ・マル・イチ」と読みます。
101は、「Introductory lesson」「Basic Introduction」のことで、日本語に翻訳すると「入門講座」「初級編」という意味になります。
英語圏の大学では、学部に関係なく、基礎的な入門講座には、この「101」がつくことが多いようです。

TA101は、自己発見や自己成長、そして様々な人間関係の改善に役立つTA理論のスタートラインの講座となっています。

日常生活を送る中で発生するモヤモヤやイライラなどすっきりしない様々な問題を、TA理論で視覚化、言語化することができ、TA101でその体験ができます。
その体験を通して、自己理解や他者理解を深め、これまでとは異なる新しい視点で日常が見えてきます。そして、もやもやした気持ちや、イライラ感が軽くなってきます。

TA101は、目からうろこの生きていくうえで役立つTA理論が学べます。

 

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