弱った心を元気にするサプリメント 心の栄養・ストロークとは

私は昭和に生まれ学生時代までを過ごしてきました。いわゆる青春時代は昭和の時代でした。
大学を卒業し、大学の先輩と起業してすぐに、平成に時代は移り変わりました。
社会人としての生活は平成と共に過ごしてきました。
平成の終わりを告げ令和の時代になり、私は第2の人生を歩み始めました。それが今です。

社会人になったころはバブル絶頂期で、経済的に成長することが当たり前で、経済的な豊かさが求めることが普通の感覚で疑うことなく生活を送ってきました。
社会人になって、ただ流されるように仕事中心の生活を送っていました。その結果、仕事しかない私の社会人生活後半は精神的に不安定な状況となっていきました。
その頃の私はというと、「何でも自分で行わなければならない!」「人に頼ってはいけない!」と考え、すべてを自分んで抱え込んでしまい、周りの人間に迷惑をかけてしまったこともありました。そして、だんだん自分自身を追い詰めていきました。

あの頃の仕事に対しての姿勢は、ビジネスマンとしては失格でした。
自分を使えば仕事をこなせる。人を使うことより自分の力だけを頼りに、今でいうブラックな労働環境であっても、それで仕事をこなせるという俗人的な考え方でビジネスを行っていました。独りよがりで、自分だけが頑張ればよい、という誤った認識で自分を酷使していました。
当時、私は経営層の一員として、本来は会社全体のビジネスと考えなければいけない立場でしたが、そんな余裕はなく目の前の仕事をただひたすらこなすことで精一杯でした。
他人を酷使することをしなかったことだけが、唯一の救いかもしれません。

この状態は長く続きました。

そんな中、構築したシステムのサポートも行っていましたが、サポート自体はやりがいを感じていました。
自分の作ったシステムへの責任もあったのですが、お客様が困っている状況を解決するということに喜びを感じていました。一緒にサポートに入っているメンバーの助けになりたいという気持ちもありました。

サポートを行うようになってからは、休みをほとんどとらず、月に1回休むかどうかという生活をした年もありました。
それにもかかわらず、仕事を続けられたのはなぜだったのでしょうか。
それは、現場の人たちから、またはサポートを一緒に行っている人たちからもらった感謝の言葉があったからでした。

「ありがとう」の一言は、私に喜びと達成感を与えてくれていたのです。

この「ありがとう」という感謝の言葉が、私に生きる糧となり、エネルギーをもらっていました。
このエネルギーを、TA心理学では「ストローク」といい「心の栄養」とも言われています。

●ストロークとは

「ストローク」は、人が生きていくために不可欠なものと言われています。
TA心理学の生みの親であるエリック・バーン博士は、人が精神衛生を維持していくためには、絶え間ない刺激が必要であると言っています。その刺激のことを「ストローク(stroke)」と名づけました。

ストロークは、相手に対しての言葉がけや態度のひとつひとつのことを指します。
あいさつをしたり、握手をしたり、ほほ笑んだり、叱ったり、ハグをしたりと、相手に対しての働きかけすべてがストロークです。

●心身ともに健康

「心身ともに健康」とよく言います。

人生を幸せに豊かに過ごしていくためには、心も体も健康であることが必要である、ということですね。

身体の健康を維持するために、私たちは、水を飲んで、食べ物を食べて栄養を取っています。
食べるにあたっては、塩分を控えたり、野菜を置く取ったり、糖質制限したり、楽しく食べる、1日3食必ず取るなどだれでも食生活にはちょっとしたこだわりがあるのではないしょうか?
おなかがすいたら好きなものを食べる、という人もいるかもしれませんね。

では、心の健康を維持するために、どんなことをしているでしょうか?
この問いに、すぐに「○○をしています!」という人はどれくらいいるでしょう。

私たちは、普段「心の健康」にはあまり目を向けていないことがわかります。

「休養・こころの健康」(厚生労働省)によると、「心の健康に」ついて次のように書かれています。

”こころの健康とは、いきいきと自分らしく生きるための重要な条件である。具体的には、自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)、他人や社会と建設的でよい関係を築けること(社会的健康)を意味している。人生の目的や意義を見出し、主体的に人生を選択すること(人間的健康)も大切な要素であり、こころの健康は「生活の質」に大きく影響するものである。”

心の健康を維持するためには、身体と同じように栄養を与えてあげる必要があります。心の栄養です。
心の栄養には何があるでしょう。
例えば、おはようの朝のあいさつ、ありがとうの感謝の言葉、ギュッと抱きしめる、見つめあう、手を添える、愚痴を言う(聴く)などが考えられます。
日常生活で、ほっとしたり気持ちが楽になったり、自分にとって心地よくなることが心の栄養(ストローク)を受けとったときになります。

ストロークをきちんと受け取っていれば、精神的、身体的に健康な状態を維持できます。
逆にストロークをきちんと受け取っていないと、情緒不安定になったり人間関係で悩んだり、モチベーションの低下をまねきます。さらには、怪我や病気の引き金にもなります。

●ストロークの種類

では、ストロークはどのようなものでしょうか。

ストロークは次のように分けて考えられます。

①言語と非言語
②肯定的と否定的
③条件付きと無条件

ひとつひとつ見ていきましょう。

①言語と非言語

言語とは文字や声になった言葉です。非言語とは、顔の表情、態度、しぐさ、視線、声色、話す速度、声の大きさ、姿勢、行動など、その人の放つエネルギーみたいな感じのものです。オーラもその一つですね。

②肯定的と否定的(プラスとマイナス)

コミュニケーションの快・不快の決定権は受け手にあります。
相手が「心地よい」と思うものが「肯定的」で、「心地よくない」「不快」と思うものは「否定的」と考えられます。

朝「おはよう」と声をかけたとき、ニコッと笑って「おはよう」と返してもらえばうれしいですよね。この「ニコッと笑っておはよう」が肯定的なストロークです。
逆に、相手をみずにぶっきらぼうに「おぉ」と返されたらどうでしょう。なんか悪いことしたかなぁ、今日も機嫌が悪そう。憂鬱だなぁというように感じるのが「否定的」なストロークとなります。

人は肯定的なストロークをもらうと癒され、やすらぎ、元気をもらい、やる気が出ます。でも否定的なストロークを受け取ると、気分は落ち込み、憂鬱になり、やる気もそがれます。

③条件付きと無条件

条件付きとは、たとえば「優しいあなたが好き」「100点取った君はえらい」「いうことを聞かない子はきらい」など、条件を付けてストロークを与えることを言います。
無条件とは存在そのものを認めるストロークです。例えば「あなたが好き」「生まれてきてくれありがとう」「ずっとそばにいるよ」などです。

これらの3つが組み合わせで日常のやりとりを判断すると、無条件の肯定的なストロークを受け取ることが心の健康に良いことがわかります。

●ストロークの必要性

無条件の肯定的なストロークは、人を温かくし、癒し元気を与えてくれます。それは言語であっても非言語であっても同じです。
逆に否定的なストロークは相手を傷つけるので、受け取りたくありませんし与えたいものでもありません。
でも、ないよりはましです。小さい子どもは親の関心を引くために、どんなに注意したり怒ったりしてもいたずらを繰り返します。それは親の関心を引くため、親にかまってもらいたいために行っています。本当はほめて欲しい、認めて欲しいと思っていても、手に入れられなければ、マイナスでも良いのでストロークを欲します。なぜならば、人が生きていくために一番のになるのは「無視」されることだからです。

刑務所で一番受刑者が嫌がるのは独房に入れられることだそうです。独房に入れられ、わめき騒いでも誰も相手にされないことは人にとって最もつらいことがわかります。
コロナ禍になって、人との接触を断たれたことは、まさに心の健康を阻害する状況に陥ることになりました。コロナウィルスは身体を蝕むばかりでなく、心も病む病気でもあります。人との接触を断たれることは、これまでラれていたストロークが得られず、ストローク不足(心の栄養失調)となり、様々な家庭でのトラブルを引き起こしたり、人を不安にし、こことのゆとりが奪われ、優しさを失わせ、ギスギスした雰囲気が蔓延してきます。

心の健康を維持するためにも、無条件の肯定的なストロークは必要なのです。

●ストロークのお裾分け

ストロークは貯めることができます。
人は誰でもストロークをためる袋(バケツ、巾着)を持っています。
その袋にプラスのストロークがいっぱい貯めっていると、自分の周囲の人たちにもプラスのストロークを分けてあげる、お裾分けすることができます。
でも、袋の中にマイナスのストロークしか入っていなければ、イライラして自分にも周囲の人にもトゲトゲした対応をとってしまいます。
また、袋が空っぽの場合、何にも反応できないかもしれません。無関心、やる気のない状態です。

トゲトゲしていたり、無関心の人がいたら、優しくできる限りのプラスのストロークを分けてあげましょう。
徐々に優しく温かな雰囲気になっていきますよ。

もし、自分がトゲトゲしていたら、分けてもらったストロークをしっかり受け取りましょう。
「そんなものいらない」「余計なお世話」などと思わず、素直に受け取りましょう。受け取ることも大切なことです。
ストロークを受け取れなければ、何も変えることができません。
思いやりのある優しいストロークは素直に受け取れるようになりましょう。

●私にとってのストローク

私は心の栄養を取るために「毎朝、TAハッピーカードを引く」「毎朝、絵本を読む」「いつも感謝を伝える」を行っています。

TAハッピーカードはTA理論で組み立てられた自己肯定感を育てるメッセージ集です。
毎朝カードを引くと、そのメッセージから気づきから、自分を見つめなおすことで、時に癒され、時に元気づけられ、時に叱咤されます。
そっと背中を支え、やさしく背中を押してくれる、そんなメッセージが詰まったカードにストロークをもらっています。

絵本は、その世界観に入ることで、違う自分と向き合えます。
50年以上生きてくると、自分の考え方、見方、好き嫌いがはっきりしています。どうしても好きなものを求めてしまいますが、絵本は自分が求めていない世界を見せてくれます。その世界観は癒しを与えてくれたり、驚きをもたらします。モヤモヤした感情に包まれ何回も繰り返し読むこともあります。それは、苦しいものではなく、ホッとするような、何か自分にとって必要なんだろうと感じられるものがそこにあります。

そして感謝。これは私のストロークのお裾分けです。
感謝することで、私自身のストロークにもなっています。

今自分のストローク袋はプラスのストロークで満たされています。

●ストロークを感じられる絵本

ストロークを感じられる絵本がいくつかありますが、2冊紹介します。

『しあわせのバケツ』
キャロル・マッククラウド/作
デヴィッド・メッシング/絵
TOブックス

人は誰でも幸せを入れるバケツを持っていて、人を喜ばせるといっぱいになり、いやなことをするとからになる。
誰もがお互いを思いやり、親切にすれば、みんな笑顔になって幸せになれることが描かれています。

『心のエコロジー 交流分析・ストローク エコノミー法則の打破』
澄み切った晴天のような心「ふわふわさん物語」
クロード・スタイナー/作
小林雅美/著
奥村かよこ/絵

クロード・スタイナー博士がストロークを優しく童話風に書かれたものを絵本にし、小林雅美さんが解説をした本です。
絵本の部分を読むだけでも、プラスのストロークの大切さがわかり温かい気持ちになれます。

 

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