エゴグラム 『W型』の特徴は?(acaca、abaca、acaba、acacb、acbca、bcaca)

エゴグラム W型 TA心理学

性格診断で使われることの多いエゴグラム。

入社試験などでも使われています。

その診断結果には、いくつかの代表的なパターンがあります。

そのなかで、代表的なテスト結果を7つのパターンに分類する見方を見てみましょう。

パターンは以下の7つです。

①へ型    円満パターン(アベレージ)
②N型    献身パターン(ナイチンゲール)
③逆N型   自己主張パターン(ドナルドダック)
④V型    葛藤パターン(ハムレット)
⑤W型    苦悩パターン(ウェルテル)
⑥M型    明朗パターン(アイドル)
⑦右下がり型 頑固パターン(ボス)

今回は ⑤W型 の特徴についてみてみます。



W型の概要

エゴグラム W型

W型は、両端の CP AC が高いのに加え A も高いグラフになっています。
V型の特徴に加え、A が高いことで、現実を注意深く観察、検討し、分析しようとします。
そのため、V型の人が持つ、自己矛盾を抱え葛藤している自分に、さらに現実を分析することで、悩みはより深くなる傾向があるようです。

CP が高いので、仕事の目標を高く持ち、高い A で確実に実行します。ただ、AC が高いので、常に結果に満足せず、自分を責めてうというような行動をしがちです。
V型同様、CP が高いことは、自分や他者に対して厳しく、不満や怒りを抱えがちで、AC が高いことで、人を気遣い、相手に言いたいことが言えない傾向があるので、ストレスを溜めやすくなります。

NP と FC が低いので、周りの人たちと楽しく過ごすことが下手で、気分転換もうまくできないので、不快な気持ちを持ち続けやすい傾向があります。

ただ、A が高いことにより、論理的に考えることをしっかり活かしてマイナス面を克服していくことが可能です。



W型の特徴

CP:他人の言うことを認める
NP:思いやりがある
A :知的である
FC:明るい
AC:権力に屈しない

W型は、基本的にはV型同様に CP と AC が高いことにより、自己矛盾を抱えている点は共通しています。
それに加えて、 A が高いので実行力、分析力、現実的な検討能力が高く、何度も何度も考えるので悩みが深くなる傾向があります。
また、FC が低いので、気分転換がうまくできず、悩みが堂々巡りしてしまい、この状況から抜け出せません。

うつになった方で自殺願望を持つ人にはこのタイプが多いと言われています。

このタイプのある人の事例です。
責任感が強く、仕事に対しては厳しい人で、与えられた仕事は100%確実にしっかりすべきだと考えていました。
そして、実際に仕事をこなしていきます。
また、頼まれたことは断れないところがあり、ほかの人から頼まれた仕事も行ってしまい常にオーバーワーク状態です。
納品した仕事の結果に満足できず、もっとこうすればよかった、ああすればよかったということをよく聞きました。
人付き合いは積極的にするほうではなく、むしろ一人でいてプライベートでも何かを楽しんでいるというような話を聞いたことはありませんでした。
雑談をしていても、会話は途切れがちで、話題に疎く相槌をうつくらいの反応が目につきました。

この方は、その後オーバーワークがたたって体調を崩してしまいました。
その後、仕事復帰してしばらくしたとき、ある人と出会い、気分転嫁を上手に行い、自分の時間を優先し、頼まれた仕事もしっかりコントロールするようになり、会話をしていても笑顔が増えました。
この人にとっては、自分に変化をもたらす、まさに運命的な出会いとなりました。

この方はW型の特徴が顕著に表れた人でしたが、気分転換ができることで FC があがり、仕事をコントロールできるようになってきたのは、AC が下がったと考えられます。
かなりバランスの良い状態に変化したと、今でもよく覚えています。



W型の注意点

W型の方は、自己矛盾を抱え、その矛盾による心の葛藤を客観的にみて堂々巡りをしてしまうので、抱えるストレスも強く持つ傾向にあり、うつなどの心の病に陥るケースが多いようです。

このタイプの方は、まずは NP と FC を高めて、落ち着いた、楽しい時間を過ごせるように人との交流を持って、気分転換を上手に図れるようにすると良いでしょう。

そうすれば、自己矛盾の葛藤が改善し、人生を楽しむことができるようになって行くでしょう。

 



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